松屋の新メニューの、唐揚げ飯を食べた。350円。
皿いっぱいに平たく広がっているご飯の上に、
タレを浴びた唐揚げ4つと、半熟の目玉焼きと、生野菜とが無造作に載せられ、
マヨネーズの糸で編み上げられた蜘蛛の巣が、それら全体にかけられている。
その醜悪な外観は、料理というよりはエサと呼ぶにふさわしく、
スプーンでグチャグチャにかきまぜて食べると、より一層エサっぷりが強調されて素晴らしい。
新メニューなのに僕以外誰も試そうとしていなかったのもいい。
あなたたちは正しいが、正しさは可能性を広げない。
「飯」の部分にルビをふって、ライスと読ませるあたりも、小癪な悪あがきが感じられていい。
ライスといえば、「カレーライス」が「カレーご飯」に成り下がる瞬間をよく目撃する。
昨晩のカレーの残りを温めたものを、茶碗に盛ったご飯に少しずつかけながら食べる時だ。