100円ショップにずらりと並んだSMグッズの数々

少女が店に立っていれば、百円で買える、という意味だろう。
小さな剣山を胸に押しつけたい、トングで鼻を挟みたい、定規で頬を叩きたい、などと妄想しながら、
百円ショップを徘徊していると、小さな男の子に出くわす。
この際、この子でもいいや、と思っていると、無表情で商品の温度計を手の甲に押しつけてくる。
買ってくれ、という意味なのか、温度を計れ、という意味なのか分からない。
「今日は、暑いですね」と何故か敬語で話しかけてみると、お母さんらしき人の所へ走っていく。
お母さんがこちらを怪訝な表情で見る。
不審者扱いするのは俺がちゃんと正式な挙動不審をしてからにしてくれ、俺は平和に陰湿な妄想をしていただけだ、不審者がいるとすればお前の息子の方だ、温度計くらい買ってやれ、と矢継ぎ早に思う。

アル中徘徊中年が、今日も街を練り歩いていくぞ。今度出会うのはモニターの前のキミかもしれないぞ。秘密の肥溜めでボクとスカトロ握手。