一部エキサイト翻訳による英訳付き。

「特殊な自由人は、慣習を点検して見て、それが成立するに至った必然性を実感しない限り、それに従おうとはしない。いわば、彼は、人間が其の習慣を形作るに至った何百年かの過程を、一応自己の中に心理的に経験して見ないことには気が済まないのである」(中島敦「かめれおん日記」)

「A special, free person doesn't try to follow it as long as the necessity that comes to check, to see the custom, and to approve it is not actually felt. He so to speak experiences the process of hundreds of years of arriving tentatively psychologically in the self to the formation of man of the custom and is dissatisfied ..not seeing... 」(Atsushi Nakashima "Chameleon diary")

仮に、歯磨きに立ち止まったとする。
歯磨きの起源とか、動物は歯磨きに類似した行為をするのだろうかとか、しないとしたら虫歯になるのかとか、そういうことを考えだしたとする。
西欧から輸入されたとしたなら、歯磨きをしないと虫歯になりやすいような食生活も一緒に輸入されたのではないだろうか、とか。
ttp://www.diaclub.jp/column/100nen/01/ 等、ネットでいくつか検索して見て回る。
仏教と共に歯木が輸入されるまでは、指に塩をつけて磨いていた。とか、
動物に関して云えば、柔らかいペットフードが普及し、硬い餌を噛む機会が少なくなったせいなどで、犬も猫も、人間並みに虫歯と歯槽膿漏が増えてきているそうだ。とか、
歯は、自然治癒力の働かない、唯一の器官と言われているそうだ。とか、そういうことが書いてある。
一通り読んで、なるほどと思ったが、特によかったのは、「遊郭に通う男性は、遊女にもてるためにせっせと歯のお手入れをして“お出かけ”した」という話だ。
その時代に「SPA!」があったら、「今、歯磨きしている男がモテる」とか、「爪楊枝の似合う男たち」とか、そういう特集が組まれていたに違いない。

というわけで今日も、万が一、素敵な女の子とキスする事態に陥ったときに備えて、歯磨きをする。しない。

Thus, the tooth polish is done in preparation for the time that falls into the situation that kisses a wonderful girl by any chance today. It doesn't do.